紳士的にヴァイスシュヴァルツ!

どんなに圧縮しても通る時は通る…紳士的なヴァイスシュヴァルツを心がけよう!

【雑記】英雄王は伊達じゃない!

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皆さんこんにちは!

 

今回はヴァイスシュヴァルツの少しややこしい処理についての話です。

 

実はつい先日Twitterでとあるアンケートをやっていました。

 

多くの方がリツイート、アンケート回答をしてくれました!

ありがとうございます!

 

Twitterのアンケート機能に慣れておらず期限を1週間にしてしまったので、現時点での結果をスクショしました。

 

 

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結構票が割れました。

気になる正解はと言うと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0回です!

 

 

正解した方はヴァイスシュヴァルツのルールにかなり精通しておられると思います!

 

ブシロードのユーザーサポートにも問い合わせ、回答を頂いています。

 

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しかし、回答に迷われた方や、実際にどういう処理になるのか少し分からないという方もいらっしゃると思います(私も迷いました)。

 

ということで今回は上の例を使って、ヴァイスシュヴァルツの少し迷いそうな処理について書いていきたいと思います。

 

 

実際の処理

まずは例として挙げたカードについて簡単に説明します。

 

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こちらはいわゆる楓互換と呼ばれるカードで、「高垣 楓」と同様に、ダメージを受けたときにデッキトップチェックができます。

キャンセル率を高められる優秀な効果ですね。

この楓互換は多く登場していますが、微妙にテキストが異なるカードも存在します。

 

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この「ナビゲーション役 双葉 / NAVI」のような後列向けのカードには「前列にこのカードがいるなら」という文章がなくなっています(かなり重要です)。

もともと前列に出して戦うカードではないので当然といえば当然です。

そのため、通常の楓互換では後列で効果を発動することはできないということですね。

 

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もう1枚がこちらのカードです。

CXコンボでアタックを介さずにダメージを与えつつ正面のキャラを除去できます。

ほとんど「めぐみん」と同じような感じですね。

 

これらのカードの処理について考えるとき、前提として抑えておくべきルールがあります。

それが以下の2つです。

 

  1. 同時に待機状態となった自動能力の処理方法
  2. 効果の解決条件は解決時に参照する

 

まず1についてですが、同じタイミングで複数のプレイヤーの複数のカードの自動能力が待機状態となっている(「~した時」を満たしている)場合、ターンプレイヤーから先に待機状態の自動能力を好きな順番で処理し、その後非ターンプレイヤーが待機状態の自動能力を好きな順番で処理することになっています。

 

ヴァイスシュヴァルツ総合ルール>

https://ws-tcg.com/wordpress/wp-content/uploads/rule/WS_rule_1.87_.pdf

(8.5. チェックタイミング/プレイタイミングと能力や効果 参照)

 

 

そして2についてですが、ヴァイスシュヴァルツの自動能力には誘発条件解決条件があり(公式用語じゃないかも?)、誘発条件は「~した時」や「〇〇フェイズの始めに」などの待機状態になるための条件で、解決条件は「~なら」のような実際に効果を解決するための条件のことです。

 

楓互換のテキストを例にとってみます。

【自】 相手のターン中、あなたの受けたダメージがキャンセルされなかった時、前列にこのカードがいるなら、あなたは自分の山札を上から1枚見て、山札の上か控え室に置く。

この自動能力だと、「相手のターン中、あなたの受けたダメージがキャンセルされなかった時」が誘発条件、「前列にこのカードがいるなら」が解決条件となります。

 

誘発条件さえ満たせば自動能力は待機状態となるのですが、解決条件は自動能力の解決時に参照され、もしその時に解決条件を満たせていなければ自動能力は処理できなくなります。

 

実際に分かりやすい例が公式HPのQ&A455にあります。

 

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これらを踏まえて「決戦の時 ギルガメッシュ」と「“銃士ポルトス”露崎 まひる」が対面した時の処理について説明します。

 

図説

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まずターンプレイヤーがクライマックスフェイズに「戦い続けるウルクの意志」を置き、これにより前列にいる2枚の「決戦の時 ギルガメッシュ」の自動能力(CXコンボ)の誘発条件を満たしたため、「決戦の時 ギルガメッシュ」の自動能力が2つ待機状態となりました。

他に誘発条件を満たしている自動能力はないので、「決戦の時 ギルガメッシュ」の自動能力の解決に移ります。

解決条件である「前列にこのカードがいるなら」を満たしているので、コストを払って自動能力の解決をします。

 

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ギルガメッシュAの自動能力を解決した結果、3点のダメージが通り、まひるAが控え室に送られました。

ここで誘発条件である「相手のターン中、あなたの受けたダメージがキャンセルされなかった時」を満たしたまひるA及びまひるBの自動能力が待機状態になります。

また、アンコールも自動能力であるため、ここでアンコールも待機状態となります。

非ターンプレイヤーからすれば、ここでまひるの自動能力を処理したくなりますが、ヴァイスシュヴァルツのルールでは、ターンプレイヤーの待機状態の自動能力から先に処理することになっています。

そのため、この次はギルガメッシュBの自動能力の解決に移ります。

 

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ギルガメッシュBの自動能力を解決した結果、3点のダメージが通り、まひるBが控え室に送られました。

先ほどと同様、まひるBの自動能力及びアンコールが待機状態となります。

ギルガメッシュBの自動能力を解決する時点でまひるAは控え室に置かれているため、まひるAの楓互換の自動能力は誘発しません。

これでターンプレイヤーの待機状態の自動能力がなくなったので、非ターンプレイヤーの自動能力の解決に移ります。

 

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非ターンプレイヤーは、楓互換の自動能力とアンコールどちらから解決しても大丈夫です。

しかし楓互換の自動能力の解決条件は「前列にこのカードがいるなら」であり、自動能力を解決するタイミングでこの条件を満たしていないため、「あなたは自分の山札を上から1枚見て、山札の上か控え室に置く」という処理は行うことができません。

たとえ先にアンコールしたとしても、舞台から控え室など、領域を移動した時点で別のカードと扱われます。

そのため「前列にこのカードがいるなら」という条件は満たせません(まひるAまたはまひるBが前列にいる必要があり、アンコールして出てくるのはまひるCとまひるDのため)。

 

以上から、非ターンプレイヤーが取れる行動は、まひるをアンコールすることだけということになります。

非ターンプレイヤーはかなり辛い状況になりますね…。

 

決戦の時 ギルガメッシュ」のCXコンボはアタックせずに2ストック要求しているので実質3ストックみたいなものですが、それだけ使うだけの力が十分にある!ということですね!

 

似た例

今回の内容と少し似た例も紹介したいと思います。

 

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【自】[(1)] アンコールステップの始めに、他のあなたの前列の【レスト】しているキャラがいないなら、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、このカードを【レスト】する。

 

いわゆる榛名アンコール(1コスアンコール)と呼ばれる、かなり便利な能力です。

この能力についての疑問点といえば、同じ能力を2枚以上同時に使用できるのか?ということです。

 

こちらについては、公式HPのQ&Aにそのまま回答が載っています。

 

Q『【自】[(1)] アンコールステップの始めに、他のあなたの前列のレストしているキャラがいないなら、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、このカードをレストする。』について。
この能力を持つ、リバース状態の「キャラA」とリバース状態の「キャラB」が前列にいる場合、この能力で「キャラA」と「キャラB」をレストすることはできますか?
Aいいえ、できません。質問の場合、「キャラA」の自動能力をプレイし、効果で「キャラA」をレストすることで、「キャラB」の自動能力の効果の条件を満たさなくなります。そのため、「キャラB」の自動能力のコストを払うことも、効果で「キャラB」をレストすることもできません。

 

この自動能力の場合、「アンコールステップの始めに」が誘発条件、「他のあなたの前列の【レスト】しているキャラがいないなら」が解決条件となります。

同じ自動能力を持つキャラAとキャラBがいた場合、キャラAの自動能力を解決した時点でレストしているキャラAが存在することになります。

そのため、キャラBの自動能力を解決する時点で「他のあなたの前列の【レスト】しているキャラがいないなら」という解決条件を満たせなくなるため、レスト状態に戻せるのは1枚までとなります。

 

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もう1つの例がこれらのカードです。

両方ともジョー互換ですが、「“キズナの音楽”戸山香澄」の方には「あなたのキャラすべてが《Poppin'Party》なら」という解決条件が追加されています。

 

これらのカードが舞台にあるとき、一見すると「“……も、もしもし……”白金燐子」の自動能力しか解決できないように感じるかもしれませんが、この自動能力の場合、「相手のドローフェイズの始めに」だけが誘発条件なので、相手のドローフェイズになった時点で両方とも待機状態となります。

 

そして好きな順番で自動能力を解決していくのですが、先に「“キズナの音楽”戸山香澄」から解決する方を選んでしまうと、舞台に「“……も、もしもし……”白金燐子」という《Poppin'Party》でないキャラがいるため、解決条件を満たすことができません。

 

そこで先に「“……も、もしもし……”白金燐子」の自動能力から解決し、もし自分のデッキトップのカードのレベルが1以上なら、「“……も、もしもし……”白金燐子」を手札に戻すことができます。

その次に「“キズナの音楽”戸山香澄」の自動能力の解決に移りますが、この自動能力の解決時にすでに「“……も、もしもし……”白金燐子」が舞台からいなくなっているため、「あなたのキャラすべてが《Poppin'Party》なら」という解決条件を満たせるようになっています。

そのため「“キズナの音楽”戸山香澄」の自動能力も解決することができ、当然デッキの上のカードはレベル1以上なので手札に戻せるということになります。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

すでに知っている方からすれば当然の結果だったかもしれませんが、意外な結果だったという方もいるのではないでしょうか?

 

今回の例で言うと、上で述べたとおり、

  • 同時に待機状態となった自動能力の処理方法
  • 効果の解決条件は解決時に参照する

これらの内容を把握しておけば、しっかりと処理することができます。

 

楓互換のカードは最近だとレヴュースタァライト以外にも、ラブライブサンシャインCharlotteなどで多く使用されているので、トラブルを避けるためにも、複雑な処理についてはしっかりと知識を身に着けておきたいですね。

 

最後まで見てくださった方、アンケートに答えてくださった方、ありがとうございました!

 

それでは!