皆さまこんにちは!
世の中にはさまざまなカードゲームがありますが、それぞれが異なる面白さを持っています。
その中でもヴァイスシュヴァルツはキャラクターTCGとして確たる地位を築き、大人気カードゲームとなっています。
しかしなぜヴァイスシュヴァルツはこれほど人を惹き付けるのでしょうか?
それはやはり、ヴァイスシュヴァルツには他のカードゲームに負けない強い魅力があるからだと思います。
ヴァイスシュヴァルツの魅力とは何なのか?
今回はヴァイスシュヴァルツの魅力について考えてみたいと思います。
その1 参戦作品の多さ
ヴァイスシュヴァルツはキャラクターTCGです。
カードゲーム内のオリジナルキャラではなく、他の作品のキャラを使って遊ぶカードゲームです(例外はありますが...)。
基本的にはそれぞれのプレイヤーが自分の好きな作品を選択して、その作品のキャラでデッキを作ってプレイします。
自分の好きなキャラ達を使ってカードゲームができるというのはとても楽しいことです(カードになったイラストを眺めるだけでも幸せな気持ちになります)。
そのためには自分の好きな作品がそのカードゲームに参戦している必要があるのですが、ヴァイスシュヴァルツは特に参戦作品数が多いです(現時点で100に近い数の作品が参戦しています)。
そして参戦作品数が多いだけでなく、その作品の種類も多岐にわたります。
これだけ作品が豊富であれば、自分の好きな作品でカードゲームを始めたい!という方々も引き込みやすくなります。
キャラクターTCGにとって、作品に対する愛はとても大きなモチベーションとなるため、参戦作品数が多いことはそれだけで強い魅力であると考えます。
その2 ネオスタンダード
ヴァイスシュヴァルツにはデッキ構築のルールがいくつか存在しますが、その中で最もメジャーなものがネオスタンダードというルールです。
ネオスタンダード構築では1つのタイトルを選択し、そのタイトルに属するカードのみでデッキを構築します(例外としてどのタイトルにも使用できるカードも存在します)。
他のカードゲームだと、追加のエクスパンションが発売されるたびに環境に合わせて新しいカードを購入する必要があったりします。
しかしヴァイスシュヴァルツのネオスタンダードでは同じタイトルのカードしか使用できないため、新規タイトルが発売されたとしてもその新規タイトルのカードを購入する必要はありません。
環境に合わせてタイトル内のカードを新しく購入することはありますが、一度デッキを作れば、そこからの出費はそれほど多くありません。
また、タイトル内のカードのみでデッキを構築すれば、自分の好きなキャラをたくさん使って遊びやすくなります。
勝つために好きではないキャラを使うことを好まないプレイヤーも少なからず存在するため、自分の好きなタイトルだけでデッキが完結するのはありがたいです。
自分の好きなタイトルだけでしっかりと対戦ができるネオスタンダードというルールがヴァイスシュヴァルツの魅力の1つであると思います。
その3 ずっと変わらないデザイン
カードゲームが発売されてから長い時間がたつと、新しいルールが導入されたり、カードのデザインが変更されることはよくあります。
新しいルールが導入されると、それに合わせて既存のカードの使い方も変化し、新たな戦略が生み出されたり、以前までとは異なる楽しさが生まれます。
しかし、その新しいルールのために使いづらくなるカードが出てきたり、久々に復帰したプレイヤーや新規プレイヤーはそれに対応するのが難しいと感じることもあります。
また、スタンダード落ちが存在するカードゲームだと、現在所有しているカードが使用できなくなることに抵抗を感じるプレイヤーも存在します。
その点ヴァイスシュヴァルツは、発売されてからルールやカードのデザインがほとんど変わっていません。
ヴァイスシュヴァルツのカードは、キャラクター、イベント、クライマックスの3種類のみで、それは発売されてから変わっていません。
つまり、ヴァイスシュヴァルツの初期の知識しか持っていないプレイヤーでも問題なくプレイできるということです。
上の2つのカードの内、夏服の葉留佳はヴァイスシュヴァルツの最初のブースターのカードで、 二人の居場所 牛飼娘は2019年に発売されたブースターのカードです。
これらを比較すると、ヴァイスシュヴァルツはカードのデザインもほとんど変わっていないということが分かります(最初からうまく作られたデザインであるとも言えます)。
昔のカードであっても違和感なくデッキに組み込んで遊べるというのは、長く親しんでいるプレイヤーからすると嬉しいものです。
久々に昔のデッキを持ち出して大会に参加したりできるということがヴァイスシュヴァルツの魅力の1つであると思います。
その4 デッキがあれば遊べること
カードゲームにはデッキだけではなく、いくつかの道具が必要な場合があります。
ライフを計算するためのメモやカウンター、効果の処理のためのコインやダイス、カードに置くカウンターなどです。
カード以外にもいくつかの道具を使うことにより、カードゲームにおける表現の幅が広がるため、独特なゲームシステムを作ったりできます。
しかし道具が必要であることはカードゲームをプレイする上での障害でもあり、うっかり道具を忘れてしまうと快適にプレイできなくなる場合もあります。
ヴァイスシュヴァルツはデッキさえ用意できればそれだけで遊ぶことができます。
ヴァイスシュヴァルツでは、ダメージやコストも全てデッキのカードを使って表現しているため、個別に道具を使う必要がないのです。
特に新規プレイヤーにとってはデッキだけあればいいというのは分かりやすくていいですよね。
その5 原作再現
いくら自分の好きな作品が参戦したとしても、カード化された効果が原作とまったく関係のないものにされるとあまりいい気分がしません(強ければいい!という方もいるかもしれませんが...)。
やはり原作の名を借りてカードゲームをする以上、その原作っぽいことがしたい!と思う方が多いと思います。
ヴァイスシュヴァルツには原作のストーリーやキャラの能力などをカードの効果として表現した原作再現のカードが多く存在します。
例としてあげると以下のようなカードがあります。
ペルソナ5より、主人公&アルセーヌ / JOKERです。
登場時の回復とパワーパンプ、そして特殊な詰め効果を持っています。
この詰め効果は、原作であるゲーム「ペルソナ5」の「総攻撃」というシステムを再現したものであると言われています。
「総攻撃」とは、敵のシャドウを全てダウン状態にさせた時にできる行動の1つです。
敵を無防備にした状態で、メンバー全員で一気に攻撃し大ダメージを与えることができます。
この時の攻撃力は総攻撃に参加したパーティメンバーの攻撃力の総合値に比例し、状態異常及びダウン中のメンバーは総攻撃に参加できません。
主人公&アルセーヌ / JOKERの効果の発動条件は、相手の前列に存在するキャラを全てリバースさせることであり、これは総攻撃の「敵のシャドウが全てダウンした状態」と似ています。
そして、自分の前列にいる怪盗のキャラの数だけ効果を発動させることができます。
これは総攻撃の「攻撃力が参加したパーティメンバーの攻撃力の総合値に比例する」部分と似ています。
総攻撃とはほとんどトドメの一撃であり、カードゲームの効果としても同じような気分で効果を発動することができます。
原作を再現しているような気分を味わいつつ、カードゲームの効果としても強くデザインされたこのカードはとてもいいカードであると言えますね(イラストもかっこいい)。
その6 独特なゲームシステム
長々と書いてきましたが、やはりこれが一番大きな魅力だと思います。
ヴァイスシュヴァルツはキャラクターTCGとしては最もメジャーなカードゲームだと思いますが、そのゲームシステムはかなり独特で面白いものです。
ヴァイスシュヴァルツがカードゲームとしてどのようなところが面白いのかを項目に分けて書いてみます。
リフレッシュ
他のカードゲームと違って面白いのはまずリフレッシュというシステムです。
他のカードゲームだと、山札がなくなったり、これ以上ドローができなくなった場合敗北となることが多いです。
しかしヴァイスシュヴァルツでは山札がなくなっても終わりではなく、控え室のカードを山札として再構築します。
これがリフレッシュです。
ここで重要なのが、控え室にあったカードが山札となるという点です。
ヴァイスシュヴァルツにおいては、良い状態の山札を作ることが極めて重要であり、そのためには控え室に置くカードをうまくコントロールする必要があるのです。
例えば手札やストックにあるクライマックスを控え室に送って圧縮率を高めたり、山札ではなく控え室に止めておきたいカードをクロックやストックに置いておくなどです。
リフレッシュを繰り返していくことで、自分のデッキに合った状態に山札を調整していくということがヴァイスシュヴァルツ特有の概念であり、それを達成するためのカードを入れたり、相手の妨害をするカードを入れるという戦略が生まれます。
舞台や手札にあるカード以外のところでアドバンテージを稼ぐことができる、というのは非常に面白いと思います。
ダメージとキャンセル
そしてダメージとキャンセルという概念も非常に面白いです。
通常ヴァイスシュヴァルツでは、アタックした時やカードの効果によりダメージが与えられるとき、デッキの上からそのダメージ分のカードをめくり、めくっている途中にクライマックスがあれば、クライマックスも含めためくったカードを全て控え室におき、ダメージを受けずに済みます(クライマックスが無ければめくったカードはそのままクロック置き場に置かれます)。
ヴァイスシュヴァルツにおける勝利条件は相手をレベル4にする(28点のダメージを与える)ことのため、いかに早く相手にダメージを与えることができるかという勝負になります。
しかし大きなダメージを与えようとして、大きすぎる点数を作ってしまうと、ダメージチェックでカードをめくる枚数が増え、逆にダメージを与えにくくもなるのです。
他のカードゲームだと、ルール上ダメージを相手に与えられるかどうかが不確定であることは少なく、その点でヴァイスシュヴァルツのキャンセルというルールは独特だと思います。
上手なプレイヤーや全くの初心者であっても、ダメージのキャンセルにより勝ったり負けたりするのです。
それを見て運ゲーだと考える方もいるかもしれませんが、ヴァイスシュヴァルツはいわゆる運ゲーとは異なります。
ヴァイスシュヴァルツは確率をコントロールするカードゲームなのです。
ダメージのキャンセルやアタックした時のトリガーなど、完全に操作することはできなくとも、その確率だけはプレイングによって操作できます。
確率により結果が変化していくため、思ったとおりの結果にならなかったとしても、その時々の状況に合わせてカードの効果やプレイングで対応していくのがヴァイスシュヴァルツの肝だと思います。
このキャンセルという性質上、ヴァイスシュヴァルツには勝ち確や負け確といった状況が少ないです。
山札にクライマックスさえ残っていれば、キャンセルの可能性は必ず存在します。
たとえ圧倒的に不利な状況であっても、最善を尽くしてデッキを信じて耐えていれば、そこから逆転できることもたくさんあります。
リフレッシュと同様に、カードの効果やプレイングによって確率をコントロールするカードゲームというのはとてもユニークで面白いです。
パワーとソウル
ヴァイスシュヴァルツのキャラにはパワーとソウルが与えられています。
パワーは相手キャラとのバトルに必要なものであり、ソウルは相手プレイヤーにダメージを与えるために必要なものです。
上でも述べましたが、ヴァイスシュヴァルツにおける勝利とは相手がレベル4となることなので、早い話がソウルの大きなキャラでアタックしまくるのが勝利への近道となります。
しかし、そのためのアプローチはデッキにより様々で、これがヴァイスシュヴァルツを面白くしています。
ソウルを上げることだけを考えると、パワーが低くなりがちであり、相手のキャラをリバースできないままでいれば手札が減っていき、アタックをすることも難しくなってきます。
パワーを上げて相手のキャラを倒すことは、相手の手札を減らしつつ、ダイレクトアタックの機会を多く作ることでソウルを上げることにもつながるため、実質相手に多くダメージを与える手段ともなり得るのです。
しかし、ただバトルに勝ち続けるだけでゲームに勝利できるわけではありません。
バトルに勝ったとしてもソウル分のダメージチェックは発生するため、パワーの高いキャラを出すことに尽力しすぎて相手に先に圧縮率の高い山札を作られ、相手のダメージは通ってこちらのダメージは通らないといった状況になることもあります。
最近はバトルに勝つ以外にも手札を維持できる効果が多く存在するため、バトルに負けることが問題とならないデッキも多いです。
ただ、パワーの高いキャラが舞台に残り続けることは、ダイレクトアタックの機会を生み、相手からのダイレクトアタックを防ぐことになるため、基本的に有利な状況です。
舞台におけるアドバンテージを強く意識するか、あるいはストックや手札、山札などの舞台以外のアドバンテージを優先するかはデッキによって異なってきます。
相手のデッキと自分のデッキの特徴を理解して、よりよい方法でアドバンテージを稼ぎ相手にダメージを与えていくかが重要であると言えます。
ストックとクロック
ヴァイスシュヴァルツではダメージとストックを道具を使わずにデッキのカードだけで表現しています。
これによりカウンター等の道具が不要になるのと同時に別の戦略も生み出しています。
ストック置き場のカードは相手に干渉されることが少なく、自分でストックを消費しない限りは領域を移動することがありません(例外はありますが...)。
そのため基本的にはストック置き場には、そのゲーム内であまり必要でないカードを置いていきたいのです。
しかし、ストック置き場に置かれるカードはアタックのトリガーカードがほとんどであるため、必要なカードがストック置き場に置かれることもたくさんあります。
そのような場合は、どのカードがストックに置かれたかを把握しておく必要があります。
それは相手のストックも同様で、アタック中のトリガーで重要そうなカード(自分のプレイに大きな影響を与えるカード)がめくれた場合はしっかり覚えておくことが重要です。
たとえ強力なカードであっても手札になければ使うことができませんからね。
また、ストック置き場は控え室に置きたいカードの一時的な保管場所にも使うことができます。
リフレッシュ後に特定のカードを控え室に置きたい場合、カードの効果により、そのカードをストック置き場に置いておけば、ストックを消費することでそのカードを控え室に置くこともできます。
上記のことはクロック置き場についても言えます。
クロック置き場のカードはレベルアップした時に控え室に置かれるため、レベルアップがリフレッシュより早いと判断できる場合は、手札のクライマックスをクロック置き場に置いて次の山札の圧縮率を高めるのも有用なテクニックです。
また、レベル1以上のカードやクライマックスは、レベル置き場かクロック置き場にその色のカードが無ければプレイできないため、色発生用のカードを手札に持っておくということも必要な場合があります。
ゲームのルールによって道具を使わないようにさせるだけでなく、それ自体が戦略を生むようになっているのはとても上手いやり方ですよね。
最後に
他にもたくさんヴァイスシュヴァルツの魅力はあると思いますが、今回はこの辺にしておきます。
ヴァイスシュヴァルツは本当に面白いカードゲームです。
みんなもヴァイスシュヴァルツ、